過去ログ - 京太郎「わらう顔が見たいから」
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1: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:04:40.25 ID:UpP74j6ho

「宮永さんって嫌われてるの?」

「私去年同じクラスだったけどマジ最悪だったよ」

「なんか感じ悪いよねえ」


眠い目を擦りながら登校して教室に入ると教室の片隅に集まった女子達の会話が耳に入ってきた。

中二から中三に進学して間もない春、クラスメイト達は新しくなったクラスで友人を作るべく奔走している。

去年同じクラスだった友人と楽しそうに話す奴、部活の仲間と一緒に早速出された宿題を解く奴、席の近い奴に声をかける奴。

誰も彼もが他の誰かと友人関係を築く。これから一年間の自分の居場所を作るために。

当然のことだろう、一人ぼっちで一年間過ごすなんて少なくとも俺は絶対に嫌だ。

幸い今年のクラスには小学校からの親友や部活の仲間など仲の良い友人達が多く居るのでそんなことにはならないと思うが。

きっとこの「宮永さん」の陰口を言っている女子達もそれと同じなんだろう。

敵の敵は味方、なんて言うように共通の敵をつくればそれだけで仲間意識が生じるものだしそれを話の種にするなんて特別珍しいことでも無い。

朝一でそんな話を聞いてしまったのは気分が悪いけど俺は正義感を振りかざしてやめさせるなんてキャラでもないので黙って横を通り過ぎて自分の席に座る。


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2: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:06:03.98 ID:UpP74j6ho

嫁田「よっ、京太郎」

京太郎「おっす嫁田」

以下略



3: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:06:29.55 ID:UpP74j6ho

周りに聞こえないように声を落としながら言葉を交わすと俺は嫁田が目配せした方向をちらりと見る。

そこには一人本に向き合う少女が居た。

以下略



4: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:07:02.44 ID:UpP74j6ho

嫁田「おっと、そろそろ先生来そうだな」

京太郎「もうそんな時間か」

以下略



5: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:07:46.36 ID:UpP74j6ho


それから放課後までの間、何だか気になった俺は宮永のことを窺っていた。

淡々と授業を受けて休み時間になると一人で読書するその様はまるで機械のようで、どこかとてもつまらなさそうに見える。
以下略



6: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:08:23.95 ID:UpP74j6ho

咲「あの」

京太郎「はいっ!?」

以下略



7: ◆Z7IUJooCRr22[saga]
2015/09/08(火) 23:08:49.10 ID:UpP74j6ho

京太郎「ごめんなさい今のナシで」


怖い、すっげー怖いんだけど。
以下略



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