過去ログ - 朝日奈葵「苗木ととれーにんぐ!」
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/09/24(木) 00:05:59.96 ID:nH3K612x0
ボクが師匠への猜疑に駆られているのを尻目に、ぽふん、と可愛らしい音を立てて、彼女は近くにあったボクのベッドに腰掛けた。
いや――そのすぐ傍にイスもあるんだけど。
(なんだか、ボクがベッドに座るように促したみたいになってしまったな)
イスに座ればって言った方がいいかな。
それも逆にわざとらしいのかな?
――そんなボクの葛藤を知ってか知らずか、朝日奈さんは座ってからも、未だコッチを見てくれないままで。
ボクがちらと送った視線は、上から見下ろす形で彼女の胸元に吸い込まれてしまった。
薄手のインナーに、ぎゅうぎゅうに押し込まれた、やわらかそうなカラダ。
思わず視線を捕らわれている自分に気が付いて、ドキドキしながら目を逸らす。
そうしている間も、朝日奈さんはまだ静かなままだった。
でも 意図は量りかねるんだけれど――きちんと揃えられた膝の上で、右手と左手がせわしなく、何度も組み直されていた。
それと、ココから見える限りでは、日焼けした頬がいつにもまして赤らんでいるようにも感じる。
大人しいけれど落ち着きが無くて、静かだけど今にも爆発しそうにも見える。
怒らせてしまったんだろうか。
というか、ココに来た理由もボクが――何か怒らせるようなことをしてしまったからだろうか。
しかし、彼女の気質なら――怒らせたとかいう理由なら――ドアが開いてボクの顔を見た瞬間張り飛ばしてきそうな気もする。
とても失礼な想像だけど。
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