過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 14:09:20.84 ID:iuS/I4U4o
その後、岡部倫太郎は翌日の作戦に向けて帰宅した。
「作戦も何も、外に出た阿万音さんを連れて行くだけだろ」と言って牧瀬紅莉栖は呆れていたけれども、あたしは内心ドキドキしていた。病院の皆──特にお世話をしてくれた椎名さんには申し訳なく思ったけど、記憶を失って以来、退屈な日々を過ごしていたあたしにとっては刺激的な計画だったんだ。
事実その夜は中々寝付けなくて、何度もすぐ近くにいる牧瀬紅莉栖に話しかけようと思ったくらいだ。でも彼女は、現時点で関わりを持っていると思われるのはあまり良くない、と言って必要最低限のこと以外は喋りかけないように、とあたしに釘を差した。
そして朝が来て、見慣れない看護師を後ろにつけた、いつもの医者が回診に来た。回診と言っても記憶の進展は見られない──ように装った──のですぐに終了し、医者たちは部屋を後にした。
以下略
121
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 14:10:25.36 ID:iuS/I4U4o
ビニール袋から1枚の上着が取り出され、手渡される。広げてみると袖が長いフード付きのパーカだった。さつまいもの皮のような鈍い紫色をしていて、腕と脇腹の辺りに黒く太いラインが走っている。触った感触はペラペラで、どう見ても安物。しかもお世辞にもセンスが感じられないひと品だった。
けどまぁ、こんだけ地味だったら、目立たないか。
そう思って袖を通してフードを深く被る。正直ぶかぶかだ。多分男性物だろう。着てみて首の付根辺りにチクリとした感触が走った。
触ってみると、商品タグだった。
こんくらい外しといてよ……。
以下略
122
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 14:11:23.92 ID:iuS/I4U4o
とりあえずここまで
ちょっと休憩
再開は申し訳ないが未定
123
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/10/04(日) 14:28:27.77 ID:elCJcnHJO
乙
看護婦の子供は既に亡くなっているのかと勘ぐってしまったぜ
124
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/10/04(日) 14:59:31.95 ID:cRwclqpBO
宮野www
125
:
名無しNIPPER
[sage]
2015/10/04(日) 15:16:16.34 ID:HGqQteC+o
乙です
126
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 18:09:32.19 ID:iuS/I4U4o
電車をいくつか乗り継いで目的の地へと向かう。少し前を歩く彼にどこへ向かっているのか尋ねると、「西だ」としか答えてくれなかった。詳しく話してしまうと機関ってののスパイに聞かれる恐れがあるんだって。
辺りをきょろきょろしながら警戒して歩く彼とは逆に、あたしは少しだけ心が踊っていた。
以下略
127
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 18:11:52.33 ID:iuS/I4U4o
「無論、仮の……だがな」
顔に出ていたのだろうか。彼はそう付け加えた。
まあでも、無いよりマシだよね。そう自分に言い聞かせて彼の後ろをついていった。
以下略
128
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 18:13:37.85 ID:iuS/I4U4o
「この時代にもドクペがあって助かった。しかしドクペはやはりペットボトルに限る」
文句を言いながらも再び缶に口を付け喉を鳴らす岡部倫太郎。その姿に感化されてあたしも勢い良く缶の中身を口に含んだ。すぐに爽やかなフレーバーが鼻の奥を刺激し、チリチリとした感触が喉を洗った。
「かー! 美味しいねー」
以下略
129
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 18:14:58.40 ID:iuS/I4U4o
「ああ、実感としては乏しいがそれだけは確実に言える。俺には2010年8月13日までの記憶は存在するのだ……。タイムリープマシンが完成し、開発評議会を行っている、その時点までの記憶がな。その事実を前提にすれば、お前の質問にはこう答えることが出来る。お前や俺は2010年の秋葉に存在した。にも関わらず現在の西暦は──」
ごくり、と喉が鳴った。呼吸が荒くなる。意識の外から岡部倫太郎の声が届いているが、薄い壁を隔てているように上手く聞き取ることができない。
「──1975年」
以下略
130
:
◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/10/04(日) 18:17:23.51 ID:iuS/I4U4o
家具も家電もほとんどない、ガランとした部屋で布団に包まれ、天井を見つめる。
あの後、岡部倫太郎は自分の知っている限りのあたしの情報を話してくれた。
2010年の秋葉で、あたしは彼の設立した未来ガジェット研究所っていう組織に身を寄せていたこと。
所属研究員──ラボメンは8人いて、あたしはその最後のナンバーをもらっていたこと。
以下略
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