過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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151: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 12:55:49.15 ID:OOOkqekxo



 謝罪するとか、会って何かを伝えるとか、そんなことは決まっていなかった。ただ一目見て、椎名さんが元気にしているかどうか、確かめたい気持ちがあっただけだ。
 近辺はもしかしたらあたしを捜索している人が居るかもしれないという理由でマスクを買った。それに病院という施設上、マスクなら病人として紛れ込めるかな、とも思ったからだ。
以下略



152: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 12:56:39.93 ID:OOOkqekxo
「うーん、どうしたものかなぁ……」

 目を閉じて打開策の閃きに集中する。
 さすがに患者を装うだけで院内を長時間うろうろはできないよなー。岡部倫太郎の白衣でも借りてくればよかったかな。そうすれば変装して──
 ってなことを考え込んでいたら突如、誰かがあたしにぶつかってきて衝撃が走った。
以下略



153: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 12:57:57.28 ID:OOOkqekxo
「あっちゃあ……」

 一目見て帰るつもりがまさかの鉢合わせ。どうやら勤務明けらしく、ナース服ではなく私服だった。
 いやぁ、タイミングが悪いもんだねえ……。
 どうしたもんかと愛想笑いを浮かべていたら怒涛の質問攻めにあった。
以下略



154: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:00:28.59 ID:OOOkqekxo
 あたしを見つめる瞳には本当に憂慮の色が宿っている。椎名さんにとってあたしはたかだか数週間お世話をした患者なのに一体何がここまでさせるのだろう。
 ほんと、母さんみたいだ。
 あたしは今の状況をかいつまんで話した。あくまで岡部倫太郎、牧瀬紅莉栖のことは隠して、だ。
 都心を離れたゆったりとした郊外で暮らしていること。
 安アパートの2階を間借りしていること。
以下略



155: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:05:33.93 ID:OOOkqekxo
「え? あ、あたしの? うーん……」

 いい人とはいえ、いきなり人を連れてきたら、牧瀬紅莉栖や岡部倫太郎がなんて言うだろうか。

「だめ、かな? 急すぎるよね」
以下略



156: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:07:01.58 ID:OOOkqekxo
「……ういーっす、ただいまー」

「鈴羽! 遅かったじゃない、心配したのよ!」

 そういって駆け寄ってくる。すると死角から岡部倫太郎も顔を出し、ずかずかと近づいてきて声を張り上げた。
以下略



157: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:08:55.82 ID:OOOkqekxo
 2人の大声に反応して気になってしまったのか、扉の先に姿を見せて、戸惑ったように口ごもる椎名さん。
 あっちゃー、説明する前に鉢合わせちゃったかあ。こうなることは容易に予想できたのかもしれないけど、迂闊だった。

「ああっと、こちら、隣に住んでる岡部倫太郎と牧瀬紅莉栖、帰りが遅いあたしを心配して見に来たみたい!」

以下略



158: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:11:41.59 ID:OOOkqekxo
「突然お邪魔してすみません」

 椎名さんの穏やかな声で時間が再び流れだした。そして丁寧にお辞儀をして自己紹介した。彼女の名前を聞くと岡部倫太郎と牧瀬紅莉栖は2人して同時に顔を見合わせた。そして考えこむ。

「あのう、わたし……お邪魔でしたか?」
以下略



159: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:14:35.33 ID:OOOkqekxo
 
 トントン、と小気味のいい音が後ろで聞こえてくる中、あたしたち3人はちゃぶ台を囲みながらひそひそと会話していた。

「おいバイト戦士、彼女とはどうやって知り合った」

以下略



160: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/08(木) 13:16:05.94 ID:OOOkqekxo
「ともかくバイト戦士よ!」

「ん?」

「彼女には真名で紹介すること。拠点に人を連れて来る時はこの鳳凰院凶真に許可をとること! 常に機関の監視を意識するのだぞ、分かったな! 以上だ」
以下略



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