過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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180: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:19:29.52 ID:EXR5HU4So
Chapter3



 1986年 6月14日
以下略



181: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:21:01.62 ID:EXR5HU4So
「さて、今日の円卓会議の議題だぁが──」

「おっしゃらなくとも分かっています。タイムマシンについて、なのでしょう?」

 膝の高さほどの円形のミニテーブルを間に挟み、2人用のソファに腰掛ける1人の青年が俺の言葉を遮った。
以下略



182: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:24:17.48 ID:EXR5HU4So
「それで? 俺が提唱するタイムマシンの基礎理論についてはしっかりと予習してきたのであろうな?」

 言って、大げさな物言いをする青年に視線を送った。そしてもう一言付け加える。

「”ドクター”よ」
以下略



183: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:26:49.10 ID:EXR5HU4So
「ええい、名前の話はどうでもいい! 理論は頭に入っているのか! そう聞いておるのだ!」

 俺を無視してやいのやいの騒ぎ立てる2人に対して一喝する。そんな俺の言葉に姿勢を正す2人。

「いやぁ、それが……僕はまだ、いまいち理解ができなくて……」
以下略



184: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:28:23.94 ID:EXR5HU4So
「いいか、まだ実験に移るような段階には来ていない。だが、貴様ら2人にはタイムマシンの理論について完璧に把握してもらおう。何がきっかけとなるかわからんからな」

 とその時、研究室のドアを叩く音がして扉が開いた。

「うーっす岡部倫太郎」
以下略



185: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:29:37.17 ID:EXR5HU4So
「おっ、今日は肉野菜炒めですね?」

 弁当の蓋を開けた幸高が感嘆の声をあげて鈴羽を見る。
 幸高は「いやぁ、いつもいつもすみません」と付け加えると、満面の笑みを浮かべながら感謝の気持ちを言葉にした。

以下略



186: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:32:06.15 ID:EXR5HU4So

 鈴羽が持ち込んだ弁当を食べ終え、一息ついているとぴろろろろ、と安っぽい電子音が研究室に鳴り響いた。

「む? 何の音だ?」

以下略



187: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:34:13.62 ID:EXR5HU4So
「っと、小難しい話しているとこ悪いけどあたしはもう行くね」

「誰からだったのだ?」

「椎名さん、近くまで来てるみたいだからお茶でもどーお、だって。君はどうする?」
以下略



188: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:36:43.75 ID:EXR5HU4So

 その後、会議を終えた俺は鈴羽と合流していた。鈴羽と隣同士で歩く俺は、教え子の言葉を思い出していた。
 無論、意識をしていない訳ではない。気付かれないように、そっと視線を横にずらしてその横顔を眺める。収まりの悪いくせっ毛と2本のおさげを揺らしながら歩いている。鈴羽は椎名さんとの会話を嬉しそうに話していた。

「どしたの?」
以下略



189: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/10/09(金) 16:38:29.30 ID:EXR5HU4So
「一雨来そうだな」

「うん……」

 それも束の間、すぐに雨足は勢いを増し、俺たちを濡らしていく。
以下略



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