過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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38: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:21:05.62 ID:VX5BVwsyo
「蹴っていいわよ」

 なんの許可だなんの!

「正直に吐けこのこの〜!」
以下略



39:名無しNIPPER[sage]
2015/09/30(水) 15:22:53.32 ID:LMjAesN3o
我々の業界ではご褒美です!


40: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:33:13.21 ID:VX5BVwsyo
 俺が目を覚ましてからすでに数時間──俺の体感によるものだが──ほど経過していた。
 鈴羽の話によるとこのタイムマシンのフルパワー駆動で10年間の跳躍を約1時間で行えるという。完全な状態でないことを考慮して今は半分の力を使って跳躍しているらしい。
 つまり、単純計算で7時間ほどで1975年に着くという。
 最初に俺たちが気を失っていた空白の時間もあるため、正確な時間は導き出せないが、恐らくもうそろそろ1975年に到着してもおかしくはないだろう。その時は最初のようなGが襲いかかるかもしれないとの話だった。
 そう考えると思わず身を固くしてしまうのか、それに抗おうと2人は相変わらずしゃべり続けている。よくもまあ、そんな何時間も話していられるものだ。最初はラボメンやダル、まゆりとの思い出話に始まり、2036年での生活、理論などを各々語り合っていた。俺も時々会話には乗っかったが、どうもこの数時間で友情を深め合ったのか、若干蚊帳の外のような感じがしなくもなく、少々さみしい物があった。
以下略



41: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:34:17.88 ID:VX5BVwsyo
「あいつにされたセクハラ行為は35年経っても忘れられそうもないわ……」

「あはは……タイムマシンの中でも参ったよ」

 あいも変わらず他愛のない話で盛り上がる。
以下略



42: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:35:11.30 ID:VX5BVwsyo
「ねえそういえば……1975年に跳んで、まずはどうするつもりなの?  結局のところタイムトラベルを成功させても、何点か問題が発生するはず。IBN5100を入手するにしても、それを保存して2010年まで過ごすにしても」

「…………」

 わずかながら気まずい雰囲気が間を作った。
以下略



43: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:35:58.47 ID:VX5BVwsyo
「戸籍については? まさか無いまま35年過ごすわけじゃないわよね。バレたらそれこそSERNだけじゃなく、警察からも追われるわよ」

「予定としては上野のとある犯罪組織に交渉しようかと思ってる」

「犯罪……組織……ねえ」
以下略



44: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:37:52.36 ID:VX5BVwsyo
「記憶喪失によって身元が明らかにならない場合、厳重な審査のもと、家庭裁判所に戸籍作成を認められるケースもあるらしいけれど……」

「身元不明の記憶喪失者が同時に3人も出てくれば、重大なニュースになるかもしれんな」

 3人一緒に記憶を失うとは限らないが可能性はゼロではない。
以下略



45: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:39:17.82 ID:VX5BVwsyo
「ねえねえ、牧瀬紅莉栖は脳科学者なんでしょ? だったらさ、記憶の取り戻し方とかも分かるんじゃない?」

 ふうむ……確かにこいつは天才少女だが、そんなに容易なものではあるまい。
 俺は声には出さず、心の中でそう呟いた。鈴羽の問に対する紅莉栖の答えは案の定、と言ったものだった。

以下略



46: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:40:36.58 ID:VX5BVwsyo
「頭を打って、ここはどこ、私は誰、という状況になるのは容易に想像できるが、ストレスによる記憶障害とは……いまいち想像できんな」

「人の心はそれだけ複雑ってことよ。強いストレスを与えるきっかけになった物事のみを忘れるケースだってあるんだから。そして心因性の健忘の場合、失われるのはエピソード記憶で、一般生活に必要な知識を忘れることはほぼない」

「つまり、食事をしたり、文字を書いたりということは問題なく行えるということか」
以下略



47: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:41:18.08 ID:VX5BVwsyo
「ま、その運命をねじ曲げるために、君たちについてきてもらったんだしね。期待してるよ2人共!」

 紅莉栖の言葉に鈴羽が乗っかった。

「ああ、脳科学のプロフェッショナルが居るのは心強い」
以下略



48: ◆gzM5cp9IaQ[saga]
2015/09/30(水) 15:42:21.37 ID:VX5BVwsyo
「……なぜだ? 3人も乗ったからか?」

「それはないと思う……このタイムマシンは1人用だけど、機内の酸素濃度はコンピュータによって21%前後に保たれるシステムが搭載されてるんだ。でも──」

 鈴羽はゆっくりと、戸惑いの目をこちらに向け──
以下略



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