過去ログ - Steins;Gate「二律背反のライデマイスター」
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◆gzM5cp9IaQ
[saga]
2015/09/30(水) 15:44:07.17 ID:VX5BVwsyo
「あ、後どれくらいで着く!」
「わ、分からない……ともかくマシンの出力を少しでも上げて──」
鈴羽がパネルを操作するが、すぐに顔色が変わる。顔を歪ませながら誰に言うでもなく呟いた。
「出力が上がらない……」
3人の間に重苦しい空気が漂った。それを断ち切ったのは紅莉栖。
「ともかく、落ち着きましょう。無駄に興奮して呼吸を荒らげるのは良くない」
彼女は冷静さを失っていなかった。その言葉に少しだけ落ち着きを取り戻した俺も、同調する。
「そ、そうだな……」
だが鈴羽はそれには答えず、項垂れて顔を曇らせた。
「……あのさ、機内には──」
少しだけ間が空いて、鈴羽が話を切り出した。紅莉栖と俺は何も言わず顔を上げ、鈴羽の顔を見る。
が、鈴羽はほんのわずか躊躇った後結局途中でやめてしまった。
「やっぱ、なんでもない……」
鈴羽は泣きそうな顔をしている。こんな状況になって絶望しているのだろうか。それとも俺たち2人を巻き込んだ形になり、自責の念に駆られているのだろうか。
大丈夫、なんとかなる。そう言って鈴羽を元気づけてやりたかったが言葉には出来ない。
無駄に酸素を消費すべきでないという考えが頭をよぎり、口を閉ざさざるをえない。何より、これから死ぬかもしれないという恐怖が体を渦巻き、震えさせ、言葉を生み出すことを妨害していた。
横を見ると紅莉栖が体を縮めて小さく三角座りをしていた。つい数十分前とくらべて顔色がよくない。こんな状況だ、無理もない。
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