過去ログ - 女勇者「勇者よりも、お姫様になりたかった」
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128: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/10/08(木) 11:39:23.54 ID:D5Z8hfqq0
精霊(……この体勢じゃ、勇者が俺の王子様だよ)

精霊は悩ましげな顔をしたが、すぐに「よしっ」と何かを決意したようだ。

精霊「俺、大きくなるよ! すぐに勇者を追い越してやるからね!」

勇者「あはは。期待してる」

精霊「でも勇者、今は――」

勇者「あっ」

精霊は勇者の体を抱きしめ返した。
力強く、頼りがいがある。体は小さくても、やっぱり精霊は男だ。

精霊「今は、このままの俺で言わせて――」

勇者「……うん」

精霊「勇者、俺は勇者のことが――」


囁くような声は風の音に上書きされる。
だけど勇者は聞き逃さなかった。声の余韻を耳に残し、何度も何度も頭の中で反復させる。


勇者「私って――誰よりも幸せだろうね」

精霊「そう思う?」

勇者「うん…だって私――」


勇者「勇者にも、お姫様にもなれちゃったんだから!」


Fin


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