過去ログ - 女勇者「勇者よりも、お姫様になりたかった」
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18: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/09/30(水) 19:40:51.87 ID:Kfzyy5RB0
精霊「いででで。所で君、勇者一族の人だよね?」

勇者「えぇ、まぁ。何でわかったの?」

精霊「たまーに、君がここを訪れるのを見ていたからね。それに君、先代の勇者にどことなく似てるし」

勇者「見ていた? でも君の姿、初めて見る」

精霊「どうしてかなー。ここに飾られるようになってから初めてだよ」

勇者「……確かこの剣は、ご先祖様が持ち帰ってからずっとここに飾られていたんじゃ……」

精霊「うん。だから人前に姿を表すのは一世紀ぶりかな〜。ああぁ、あまりにも久しぶりで自分のキャラ忘れかけてたよ! 人と話せるの、嬉しいなぁ」ニコニコ

勇者「そんなに長いこと一人だったの」

精霊「まぁね〜。何せこの部屋からも出られないし、たまにしか人来ないし、孤独で発狂しそうだったよ〜」

勇者「そうだったの……」

精霊「この可哀想な俺を抱きしめて、お姉さ〜」

勇者「……」ギロ

精霊「ごめんなさい何でもありません」

勇者「でも良かれと思って剣を大事に飾っていたのに、貴方には気の毒な思いをさせたね」

精霊「でしょ? だからね〜、もし良かったら俺をこの部屋から出してくれないかなぁ?」

勇者「剣を持ち出すわけには……」

精霊「今夜だけ! ね、ねっ!? お願〜い」

勇者「……」

手を合わせて上目遣いで懇願する精霊に、断りきれず、ひっそりと剣を持ち出すことにした。



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