過去ログ - 二宮飛鳥「魔法にかかったボクは」
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12: ◆C2VTzcV58A[saga]
2015/10/03(土) 02:31:52.51 ID:FpM9L6dM0
「今日もお疲れ様。よかったよ」

帰りの車の中。助手席に座るボクは、運転中のPの横顔をなんとはなしに眺めていた。

「どうした? 俺の顔になんかついてるか」

さすがに視線を送りすぎたのか、Pが怪訝そうな表情で尋ねてくる。

「いや、そういうわけじゃない」
「じゃあ俺の顔に見惚れてた?」
「それもない」
「はっきり言うなあ」

Pの顔から視線を外し、窓の外の景色を見る。
都会の街並みが通り過ぎていく光景は、すでに見慣れたものとなっていた。

「ねえ、P」
「ん?」
「ボクとの関係、一言で表すなら何になる?」
「……それって、『アイドルとプロデューサー』以外の答えを求めてるってことでいいのか」
「キミにとって最も適当な回答がそれだと思うのなら、別にかまわないさ。ただその場合、ボクは拗ねる」
「遠まわしに回答内容を制限してきたな……」

困ったような笑みを浮かべて、Pはうーんと考えるそぶりを見せる。
やや間が空いた後、内心ドキドキしていたボクの耳に届いたのは。



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