5:名無しNIPPER[saga]
2015/10/13(火) 03:14:07.03 ID:BpcSycVC0
「ま、マックスこーひー……少々お待ち下さい」
引っ込んでいく背中を眺めつつ、その整ったツラを崩してやったことに多少の達成感を得ながらニヤついていると、横槍が入る。
「次回以降利用し辛くなるような行為はなるべく避けてくれよ?」
「安心しろ。マッ缶のない店に用など無い」
その後戻ってきた彼は、今すぐにお持ちしますのでと恭しく頭を下げてきた。Noと言わないホスピタリティに、こちらこそ頭が下がる思いだ。気に入った。今後とも贔屓にしてやろう。
(実際は、染み付いた奴隷根性により俺の方がなお一層深く深く頭を垂れていた。 B現実は非常である)
その後マッ缶はクリスタルガラスか何かにその身を収めて供され俺を驚愕させた。
なんだろう、このフィット感は……缶以外のマッ缶はマッ缶じゃないと思っていたが……マッ缶はこうであるべきだったのかもしれないと惑わされるほどの説得力がそこにはあった。
喩えるならそう……日本の地ではチープな食材として冷蔵庫の余り物のように扱われるカニカマが、遠くフランスのカフェでオシャレな軽食として人気を博しているかのような……
「いたく感激しているところを邪魔して真に申し訳ないが……そろそろいいかい?」
けっ、邪魔が入った。
まあいい。
「ああ、仕事だしな」
午後9時地上100メートル。こんなところまできて仕事なんてな。
20分もしないうちに仕事は終了した。
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