過去ログ - 千早「12色のクレパス」
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114:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 22:27:40.67 ID:wlnW7ggg0
 プロデューサーがトイレから帰ってきたので、慌ててデスクに戻りましたけど――。

 とまぁ、そういういきさつもあって――私は、伊織を竜宮小町のリーダーにしました。
 その結果が、今のあの子達の躍進です。

 あずささんがリーダーだったら、また違う未来もあったとは思いますけどね。


 それからは、私が事務室で一人だけになる頃合いを見計らって――。
 あーもう、この際だから白状しますけど、盗み見ていたんです。
 見られたくないのか、引き出しの奥の方に保管されていましたけど、興味深いですし。

 ただ、その活動記録の内容は――こう言ってはアレですけど、気持ち悪いレベルですよ。
 ストーカーか何かで訴えられたら負けるんじゃないかってくらい、細かくって。
 どれだけ皆のことが好きだったのかしら、プロデューサー。


 でも――少し不可解に聞こえるかも知れませんが――。
 あの人は、その一方で、すごくビジネスライクな人でもあったように思います。

 うーんとですね、何と言えば良いかな――。
 何事も、仕事だからやっているに過ぎない、という考えも持っていたように思えて――。
 好きで仕事はしているのだけれど、趣味の延長として捉えてはいないというか。

 クール? いいえ、そういうのとは違います。
 クールというより、ものすごく淡白だったんだと思います。
 おシゴト帳は、きっと彼にとってはマストであり、やらなければならない仕事だった。


 実際、皆のことは好きだとしても、皆に好かれようと媚を売ることはしませんでした。
 あの人にとって、彼女達はいつだって仕事を共にやり抜く仲間。
 対等の関係を築くために、ご褒美以上のものをあげることは無かったと思います。

 たぶん美希にとって、そういうプロデューサーの態度が面白くなかったんでしょうね。



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