132:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 23:37:10.55 ID:wlnW7ggg0
その日のお稽古が終わって、帰ろうとした時――春香のリボンが無いことに気づいたの。
お稽古の最中に外れて、どこかに落としちゃったみたい。
閉館間際だったから、スタッフさんはもう帰っちゃってて――。
しゅえいさん? に鍵を借りて、会場に入ったけど、全然見つからないの。
春香は、せっかく美希がくれたのに、って謝ってくれるけど、全然気にしなくていいよ。
また、お姉ちゃんに作ってもらお? ねっ?
そう言って、二人で帰ろうとしたけど――今度はプロデューサーがいないの。
春香をプロデューサーの車で待たせて、もう一度会場に探しに行ったら――。
プロデューサーは、せりの操作盤の前で、ウーンって唸ってたの。
ステージの上にも下にも無いなら、せりか床下のどこかに引っかかったのかも知れない。
そうプロデューサーは思ってるみたいだけど、動かし方が分からないって。
動かせるか? ってプロデューサーは聞いてきたけど――ミキ、知らないもん。
休憩中に遊びで動かして、スタッフさんに怒られてたろ。
明日、スタッフさんにお願いして探してもらえばいいじゃん。
美希が自分にくれたものだって、春香は何度も、事務所で俺に見せびらかすんだ。
違うリボンを付ける時でさえ、いつもバッグに入れている――それくらい大事なものだ。
どうしてそこまでして、春香やミキに、尽くそうとするの?
死んじゃうかもしれないんだよ?
春香もミキも、ただの担当アイドルだし――。
特に、ミキは、言うこともそんなに聞かないし。なのに――。
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