136:名無しNIPPER[saga]
2015/10/24(土) 23:53:28.12 ID:wlnW7ggg0
いえ、そんなに、変というわけではないんです。
ただ、臙脂色とか、浅葱色とか――私が子供の頃と違って、配色が新鮮に感じたので。
――話が逸れました。すみません。
春香は、自分がリボンを落としたことが、プロデューサーが亡くなった原因だと――。
私には、そうやって春香が自身を責めることが、正しいことだとは思えませんでした。
本気で舞台の稽古に臨んだ春香が責められる謂れは、どこにも無いからです。
もちろん、大切な舞台の上で、大事なリボンを付けていたことも。
しかし、春香自身がそのように理解できないことには、どうしようもありません。
じゃあどうすべきかを、皆で話し合った結果――。
プロデューサーの遺志を、皆で共有することが必要なのではと、考えました。
あの人が何をしたかったのか、私達に何を求めていたか――。
皆で見つめ直し、新たな一歩を踏み出すための区切りを、私達は必要としたんです。
何だったら、あなたが出てくるまで、このドアの前で歌い続けてもいい――。
そう、説得を重ね、ようやく春香は自宅を出て、私の前に姿を見せてくれました。
言うまでも無く、事務所に久しぶりに来てくれた春香を、皆は温かく出迎えます。
しかし、当の春香は、暗い表情のまま――。
まだ自分を許すことができずにいる彼女の手を、優しく取ったのは、美希でした。
諦めきれてないんでしょ? ――大丈夫、春香の不安をミキ達にもちょうだい。
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