153:名無しNIPPER[saga]
2015/10/25(日) 01:05:38.93 ID:WfReZCwA0
そうやって、必死に私は、皆に笑顔で接していました。
ううん――笑顔という仮面を盾にして、必死に、皆から逃げていました。
分厚くなった仮面の真ん中にある、本当の私を、誰にも見られたくありませんでした。
本当は皆のこと、嫌いなのかも――私の想像以上に醜い私がいたら、どうしよう――。
それを、私自身も見たくなくて、塞ぎ込んでいたんです。
でも、絵の中にいた本当の私は――本当に、笑っていました。
あの時、リボンを落としてさえいなければ――。
ううん、あの時、美希との大事なリボンを、付けていなかったら――。
そう思わない日はありません。
きっと私は、一生後悔し続けるんだと思います。
どんなに皆が励ましてくれたとしても、私が原因であることに、変わりはありません。
でもですね、善澤さん?
見てください、これ。じゃーん!
今ではもう、ペリドットだけじゃありません。
皆が私のために作ってくれたリボンが、こーんなにあるんです!
エメラルド、オパール、アクアマリン、ガーネット、真珠――。
あれ、あと何だっけ――ごめんなさい、ちゃんと覚えたはずなのに。
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