過去ログ - 【R18】「粉雪が身体を冷やすから…」【モバマス】
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/10/25(日) 17:37:42.66 ID:gPJ/lNL8o
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愛梨と付き合い始めたのは、中学3年の夏からだった。

受験勉強が激化し始めた頃、たまたま学外の夏期講習で出会った2人は、互いに恋に恋する思春期特有の雰囲気に流され、彼氏彼女となった。

当時の愛梨はクラスではあまり目立たない娘で、スタイルもそれほど良くはなかった。

しかし、同じ高校に入り、高1の夏に互いのハジメテを交換してから、彼女のカラダは劇的に変化した。

やや貧相だったカラダは、肉付きよく豊満に成長し、バストなどカップ数が5つも上がった。

美しく成長する恋人に彼は純粋に喜び、そんな彼女に相応しくなれるようにと、勉強に部活にお洒落にと全力投球で頑張った。

その結果として、高校3年間、双方ともに変な虫が付くこともなく過ごすことができた。

しかし、2人で東京の私大に合格し、互いに1人暮らしを始めると、予想外な方向から『お邪魔虫』はやってきた。

『わたくし、こういうものですが……』

初めて2人で歩いた原宿のメインストリートで、十時愛梨はアイドルのスカウトを受けた。

その、いかにも都会めいたハプニングに2人は舞い上がり、あまり先のことなど考えずにスカウトを受け、

その結果…

『愛梨が初代シンデレラガール!? 嘘!?』
『ほ、本当だよ…! 私だって信じられないけど…』

プロダクション主催の新人アイドル総選挙で、十時愛梨はまさかのトップを取ってしまったのだ。

それから、十時愛梨の生活は激変した。

『今日も大学来れないの?』
『うん… お仕事あるから…』
『そっか… 仕事なら仕方ないな…』

大学はほとんど休学状態になり、彼と会う時間も大幅に減った。

住居もいつの間にかプロダクションが用意したガードの固い高級マンションに変わり、その場所は一般人にも、そして彼にも非公開となった。

『もう、1週間会えてねぇなぁ……』
『……あのね、プロデューサーさんがちょっとお話があるって…』

彼が愛梨との距離感にヤキモキしていた頃、愛梨のプロデューサーからとある依頼があった。

それは、346プロにアルバイトとして働かないか、ということだった。

十時愛梨に彼氏が居ることは、社外には極秘ではあるが346プロ内では公然の秘密だった。

そのため、情報が漏れるの心配も無く、また、やはり彼氏と会えずにストレスを溜めていた愛梨への精神的手当てとして、彼をアルバイトとして雇おうということだった。

『…あ、おはようございます!』
『十時さん。おはよう。今日も頑張ってね』
『うん!』

高校時代から考えたら雀の涙のような時間だったが、それでも2人にとってはこの処置は有り難かった。

ほんの僅かな逢瀬の時間を拠り所に、2人はこれまでと変わらぬ愛情を確かめ合っていた。

そのはずだった……




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