過去ログ - 速水厚志「ハッピーエンドを取り戻す」
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 21:12:08.21 ID:08xPns3X0

「へへっ、分かってるって。俺の可愛い軽装甲に傷なんてつけるかよ」

「ならいいけど。右からアンフィスが回り込もうとしてるぞ」

「げっマジかよ! このやろ!」

ジャイアントアサルト二丁を敵集団に連射しつつ、アンフィスの放つレーザーをかわし、下がる。

「ぶねぇ!」

掠めたレーザーで、じゅっと肩の塗装が焦げた。
蛇に女の顔と足、四本の腕を生やした、ともすれば美しいとさえ言える中型幻獣、アンフィスバエナ。デーモンと違いセムティックスを背負わされてはいないが、キメラやナーガより素早く、しなやかな動きをする難敵だ。
気をつけなければすぐに包囲されてしまう。

「一旦下がれ。ただしこっちまで引きつけるなよ。今ここには戦闘車両二台しかないんだからな」

佐藤、石丸の戦車を支援に出してしまえば、戦闘指揮車、補給車になにかあったとき対処できなくなる。
今は戦線を、人型戦車たった二機に頼るしかなかった。

「来栖らはまだか!」

しびれをきらし、舞が叫んだ。
もうデーモンを20は倒した。ゴブリンも数知れず踏みつぶし、足元は幻獣の体液まみれとなっている。

「あせっちゃめーなのよ。まいちゃん、しんじるの」

「……そうだな。すまない」

通信を送る内にも、回り込もうとするデーモンを撃ち減らす。
空になった弾倉を交換。
こみ上げる吐き気を誤魔化しながら。
一秒たりと止まらぬ厚志の操縦に、さすがに脳と体が悲鳴を上げ始めている。敵との距離を慎重に計り続ける神経戦を早く終えたかった。





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