過去ログ - 速水厚志「ハッピーエンドを取り戻す」
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40:名無しNIPPER[saga]
2015/10/31(土) 21:36:25.04 ID:08xPns3X0


「お待たせしました、皆さん。ここは我々が引き受けます。5121、並びに学兵の皆さんは後退。しばらく休憩をとって下さい」

通信機から、善行の声。次いで瀬戸口も。

「オーケーお嬢さんがた、全員無事だな。黒猫さん白猫さん、ペンギンさんも、みんなのお耳の恋人、この瀬戸口隆之の誘導に従って、すみやかに退避。自衛軍と入れ替わってくれ。ちょっと早いがティータイムにしよう。あったかいコーヒー紅茶、クッキーにメロンパン。芝村の姫さんには焼きそばパンもあるぞ」

いつもの軽口に、皆がほっと息を吐いた。

「栄養補給したら、お昼寝と洒落込もう。なんなら、お兄さんが膝枕に腕枕で、みんなに添い寝してやるぞー」

「わーい」と喜ぶののみと、呆れた溜め息や、笑い声がした。
瀬戸口の耳には、どこからか「不潔です!」の罵声も聞こえた気がした。

「善行のバカ! 遅いわよ。危うく全員三途の川で水泳大会するところだった。いい? わたしが行きたいのは温泉。それから南国リゾート。分かった?」

「はは、どこへなりと連れて行きますよ。これが終わったら」

「……約束よ。絶対だからね」

周辺の小型幻獣は一掃され、安全に撤収準備が始まる。

滝川も軽装甲から転げ落ちるように出て、ウォードレスを脱がされ汗を丹念に拭いてもらいながら、メロンパンと水で栄養、水分補給していた。

誰もが安堵し、油断していた。

その僅かに平穏な時間が引き裂かれる。

「なんだあれはっ……!」

誰かが叫び、空を見上げた。つられ全員が見上げる。
そこに浮かんだ黒く巨大な翼。スキュラの5倍はあろうかという大きな一つ目カラスを。




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