過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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72:名無しNIPPER[saga]
2015/12/13(日) 23:42:42.97 ID:BmRUECC0P

 イカれている、どいつもこいつもクレイジーだ。

 自分も『他人の不幸を願って魔法少女になった悪い魔法少女』という点で、狂気的な度合いは前後に落ちない自信はあったが、

 それでもこの悪魔という集団の中ではマトモな願いにすら思えてくる。



 『創造主の破滅を観察したい』。

 それが聖 カンナの願いだった。

 カンナは数少ない『魔法少女の起こした奇跡のせいで不幸になった者』で、

 魔法少女の願いによって生まれたヒトモドキだった。

 彼女は自分が生後半年で、自分のものだと信じて疑わない過去の記憶が、全て移植されたものだと知ってしまった。


 自分が勝手な都合で生み出されたこと存在であることが許せなかった。

 まるで全てがプラスチックでできた世界に放り込まれたような、孤独と違和感で気が狂いそうな日々を送っていた。


 だからあんなに呪われた願いで契約した。

 移植された心だと知っていてなお、大好きだった家族を捨ててまで。



 だが、それでも。

 自分の願いのために世界そのものを書き変えたりだとか、他人の不幸のために宇宙の法則を捻じ曲げたいだとか。

 どいつもこいつもスケールが違いすぎる。

 自分以外の人間を何だと思っているんだ。



カンナ「いや・・・、それでも」


 それでも・・・、輪にかけて特に酷いのは雅 シイラだ。

 奴だけは思想が理解の範疇に及ぶだけに、歪みの酷さがよく伝わってくる。


 自分は果たしてこんな奴らの中でやっていけるのだろうか。



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