20: ◆MOU5m1dgOuYK[saga]
2015/11/05(木) 22:34:33.61 ID:/9pLGy/20
あれから何日が経っただろうか。
少なくとも2日は経っているだろう。
もう何もやる気が出ない。
生きる気力が沸いてこない。
仕事をしていく上で、いや、生きていく上で、唯一の支えだった凛を失った。
いや、まだ死んでしまった訳ではないが、話すことすら出来ないのだ。
失ったことと同義だろう。
外はそんな俺の心を表しているかのような大雨。
だから余計に気分も落ち込んでいく。
負の連鎖から抜け出せずに、俺は既に2日以上も寝室の、それもベッドの上だけで過ごした。
厳密にはトイレには行ったが、食事もしてないし飲み物も飲んでいない。
完全に生きる希望を失った様だ。
大げさだ、と思うかもしれない。
しかし俺にとって凛は、それほどまでに大切な人だった。
そこで少し、昔話をしよう。
話すことが下手で、周りとの人間関係の形成に失敗し、人を信じることを忘れ、屑人間と化した一人の男が一人の少女に出会い、真人間になるまでのお話だ。
そう思い立ち、心の中で語り始めた。
誰一人として聞く人などいないというのに。
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