80: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/19(木) 23:55:54.66 ID:FeijHWiK0
「それじゃあ、話を戻すけど、テレビ局のディレクターさんとかと話す時に、無理にしっかりした話し方をするんじゃなくて、自分が思う担当の子のいいところをたくさん言うほうがいいと思うよ。無駄にご機嫌取ったりしようとしても、プロデューサーさんのコミュ力じゃ無理でしょ?」
「もう少し言葉を選んでくれ、傷付く。でもまぁ、言ってることは間違ってないかもしれないな。これからしばらくは島村卯月と本田未央の担当をやるんだ
が、その時に試してみるよ」
81: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 20:16:06.60 ID:htc6S+ds0
今日か明日までには終わると思います。
長々と続けてきましたが、もう少しお付き合いしてくれると幸いです。
82: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 21:56:07.89 ID:htc6S+ds0
「えと、今日から2人のプロデューサーになります。よろしく」
俺は二人に初めての挨拶をした。
顔を合わすことはあれど、話すことなど無かったのだ。
83: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 21:58:52.15 ID:htc6S+ds0
「えぇ〜、いいよいいよ、私、実は前のプロデューサー苦手でさぁ」
そう言いながら腕を組み、ウンウンと頷く未央。
「えぇ、未央ちゃん。思ってても口に出しちゃ駄目ですよぉ」
84: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:01:21.80 ID:htc6S+ds0
「そう、だよね、しぶりん、ずっと目を覚ましてないもんね。私も、その話を聞いたときは目の前が真っ暗になったよ」
「私も凛ちゃんが事故にあったって聞いて、とても悲しかったです」
「そうだよな、俺なんか、あまりのショックに3日間家の寝室に引きこもってたんだから」
85: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:51:22.55 ID:htc6S+ds0
次の日、俺は約1年振りに、通常の時間で出社した。
今までのように、書類を押し付けられることも無くなったからだ。
しかし、その押し付けられた書類も、途中からは半ば無理矢理やりがいだ、と思い込むようになっていたが。
86: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:52:31.40 ID:htc6S+ds0
「準備できたから始めるよー」
2人の戦いが始まった。
が、すぐに勝負がついた。
87: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:53:16.79 ID:htc6S+ds0
「うーん、そろそろ動き時かな?」
そう言って、未央が取ったのは2つ。
88: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:01:38.76 ID:htc6S+ds0
「もー、ずるいよプロデューサーは。教えてくれたっていいのに、ねぇ? しまむー」
「そうですよー。教えてくださいよー」
先ほどかこんな様子だ。
89: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:20:14.65 ID:htc6S+ds0
結果は大成功だった。
2人の頑張りにより、編集長は気に入ってくれたらしく、また是非使わせてくれ、と言ってくれた。
それだけでも一歩前進だった。
90: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:23:46.35 ID:htc6S+ds0
次の日、2人はレッスンで、俺はまたしてもある人の元へ来ていた。
そう、凛が事故に遭った日に訪れていたテレビ局だ。
「1ヵ月ぶりくらいだね。それより、凛さんは大丈夫なのかい? あの日、事故に遭ったって聞いたけど」
91: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 23:53:53.47 ID:htc6S+ds0
人間が波に乗っている時の勢いには目を見張るものがある。
そして、その時の時の流れの速さもだ。
卯月と未央のテレビの仕事をもらってから、既に5ヶ月が経過した。
92: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/21(土) 00:03:41.10 ID:9OmX/7sM0
病室のベッドには、白い服を着た少女が座り、窓から大きな青空を見ていた。
寝ているのではなく、体を起こし、壁に寄りかかりながらも、外を見つめていた。
俺は、一瞬のうちに頭が機能を停止した。
93: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 18:50:43.94 ID:CpNXT5fc0
その後の騒ぎを収めるのは容易では無かった。
当然だろう。
半年以上も目を覚まさなかった仲間が目を覚まして、大人しくしていられる方がどうかしている。
94: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 18:54:25.82 ID:CpNXT5fc0
「お疲れさまでしたー」
「お疲れさまでーす」
凛が目を覚ましてから3か月。ようやく凛は仕事に復帰した。
95: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 18:55:48.92 ID:CpNXT5fc0
「凛! 大ニュースだぞ! ……あ」
そう、ドアを開ければ待っていたのは奇跡の花園。
俺は焦って目をそらすなんてことをせずに、ただまじまじと見つめてしまった。
96: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 19:02:43.93 ID:CpNXT5fc0
「凛、いよいよだな」
「うん、私、頑張るから、しっかり見ててね」
「あぁ、もちろん、それじゃ、頑張ってこい」
97: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/23(月) 19:04:23.23 ID:CpNXT5fc0
終わりです!
こんな時間のかかるだけかかって大したことない駄文に付き合ってくれた方々、本当にありがとうございました!
それでは、html化依頼出してきます。
98:名無しNIPPER[sage]
2015/11/23(月) 19:30:54.33 ID:oN/b/NGDo
王道展開はいいものだね
乙でした
99:名無しNIPPER
2015/11/23(月) 20:25:17.70 ID:8SHd5A0OO
いいね
100:名無しNIPPER[sage]
2015/11/24(火) 09:57:47.05 ID:P/7oUAGzO
乙、すごく良かったゾ
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