36: ◆MOU5m1dgOuYK[saga]
2015/11/09(月) 21:58:51.56 ID:iRMz4Axs0
人の名前を覚えるのは苦手だが。
「ねぇ、ねぇ、プロデューサーさんは誰を担当するの? もしかして私?」
そう言って加蓮が寄ってきた。
女の子と話すことになれてない俺は、既に大焦りだった。
「え、いや、まだ来てないらしいんだけど。君はまだプロデューサーがついてないの?」
なるべく普通な事を言うように心がける。話し方の本を今日まで読み漁ったおかげか、以前よりは多少マシになっていた。
前からそうしておけばよかった、と思った。
それも後の祭りだが。
「私? いないよ? 奈緒もね、今年新しく入る人が担当になるのかな、と思って。違ったかー」
どうやらこの子達もまだプロデューサーがいないらしい。
みんなスタートラインに立ったばかりの新人ということか。
「そっか、お互い新人なんだね。頑張ろうね」
「うん、そうだね。担当じゃないみたいだけど、よろしくね」
この子は中々普通に話せるかもしれない、と思った。
見た目は今風の女の子、という感じが強いが、物腰の柔らかさというか、なんというか、優しい何かがあった。
俺が担当する子も、この位優しい子がいいな、と切に思った。
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