104:名無しNIPPER[saga]
2015/12/03(木) 20:50:34.81 ID:UkTRngQFo
……
言葉少なに手早く朝食を終えると、昨日の謝罪前と同じ様に座った。
「今朝起きてから、ずっと考えていました。まず、昨夜はすみませんでした」
「それなら朝も言ったけど――」
「いいえ、咲さんの8年間を否定してしまった事についてです」
「ううん、分かってくれたなら良いんだ。私もごめんね。つい言い過ぎちゃって……」
「いえ、安心しました」
そう、彼女は力なく笑った。
とても嫌な予感がする。それを言わせないために私は矢継ぎ早に口を開く。
「それで気が抜けて泣いちゃったんだね。相変わらず優しくて私もなんか嬉しかったよ」
「いえ――」
「あの後大変だったんだよ? とりあえずお――」
「咲さん!」
「っ」
ビクリと、つい言葉を止めてしまった。
あぁ……その顔は、何かを決意した時の人の顔だ。
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