過去ログ - 兄「伝説の剣を引き抜きに来たら妹に先越された……」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/11/12(木) 09:02:10.56 ID:u/8tBF1J0
エルフ騎士「じゃ、邪神――お、お前が、本当に!?」
エルフ騎士(このステテコはいてハゲ散らかしたおっさんが!? おでんの屋台の大将じゃなくって!?
……い、いや、この底知れぬ闇の気配……見た目に惑わされるな、こいつはあの四貴皇以上の怪物だ!)
邪神「姉ちゃん、いい眼力持ってんな。俺っちを外見で侮らないばかりか、戦力のタカまで読むとは」
エルフ騎士「!? まさか、心を!!」
邪神「そこまで万能じゃねえ。神なんて名乗っちゃいるが、大したことはできねえよ。だが姉ちゃんの眼が、な。
ほんのわずかに緩んだ次の瞬間に、しっかりと敵を見据えやがった。修羅場潜り慣れてる証拠さ」クックック
エルフ騎士「…………」
邪神「まあ、落ち着け。この場でやり合うつもりはねえ。それよりも、姉ちゃんも気になるだろう?
マシン王が俺っちを出し抜こうと、一体何を企んでいたのか、を」
エルフ騎士「……ふう。せいぜい隙を作らないことだな。後ろからでもブスっといくぞ」
邪神「おっかねえなあ。姉ちゃん、騎士なら正々堂々としろよ」
エルフ騎士「正々堂々と、どんな手段を用いても敵を倒すのが私の流儀だ」フフン
邪神「あ〜、そうかい。んじゃ、話の続きといこうかい、魔剣士……いや、魔王さんよ」
エルフ騎士「……え、魔剣士?」
魔王「気づいてなかったのか!?」
エルフ騎士「いや、だって前に戦った時、お前全身鎧で顔も見えなかったじゃないか」
邪神「後にしろ。まず、この可愛いお人形ちゃんたちはなんなのか、だ」
魔王「……勇者のクローンらしい。だが、ただのクローンじゃない。身に宿した聖剣ごとコピーされている。
加えて、身体スペックも兵器として完成された勇者を基準にしてあるようだ」
エルフ騎士「らしい、とかようだ、とはどういうことだ?」
魔王「ワシが直接見聞きした情報ではないからだ。機械化軍団は、兵の一体一体に至るまでマシン王の人格がコピーされている。
それは半分魔族であるワシも同様」
邪神「なるほど。その人格の持っていた知識ってわけかい」
エルフ騎士「あんたが感心するのか? マシン王は部下だろう?」
邪神「うちは放任主義だからな!」カッカッカ
魔王「そして、ここにいる勇者クローンにもマシン王の意識が宿っている。
こいつら一体一体が、新たなマシン王そのものなのだ。数も、質も、これまでの機械化軍団の比ではない」
邪神「だが、マシン王はくたばった。四貴皇が出撃してるんだからな。まあ、それもやられちまったが」
エルフ騎士「それは本当か!? あの化け物が……」
邪神「そして、四貴皇を倒したのは勇者だ。が、その勇者は本物か? それともクローンの一体なのか?」
魔王「…………」
エルフ騎士「おい、どうした魔王?」
魔王?「……ギュィィィィン!」
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