61: ◆d0hZ1USyYNJW[sage]
2015/11/10(火) 23:21:28.78 ID:Dc1LICFP0
だがしかし、どんなに嫌悪感を抱こうが、辛い思いをしようが、幸せだけは揺るぎなく僕の周りに存在していた。
勿論ちょっとした喧嘩で距離を置いたりとかはあったが、乃々と別れるなんてことは一度も無い。
引き抜きのことにしろ、乃々とのことにしろ、僕は幸せを引き寄せているんじゃないかと錯覚してしまうほどだ。
あんなことがあったにも関わらず、僕の人生は何の滞りもなく円滑に時を進めていた。
千川さんはあれだけ苦しんで幸せを手にできなかったのに、僕はそれを容易に手にしている。
確かに罪悪感だとか嫌悪感だとかで苦しんではいるが、幸せの代償にしては少し軽いのではないか。
それ以外には悪い事は何もおきてないんだぞ。
仕事も、恋愛も概ね順調で、職場の環境も素晴らしい。
交友関係も問題などないし、事故にあったこともない。
外面的にはまったく幸せの代償を払ってないように見えるんじゃあないか?
これでいいのだろうか。
このまま幸せを受け取り続けているといつか払い忘れたツケが一挙に降りかぶさってくるのではないか。
そんな風にまた、自分の身を案じている僕がいた。
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