67: ◆d0hZ1USyYNJW[sage]
2015/11/10(火) 23:33:48.89 ID:Dc1LICFP0
社長「今回の件がここまで大事になったのは、千川くんと君が一緒に働いていたっていうのが一番大きな原因ではないかと僕は思うんだ。」
モバP「…どういうことでしょうか」
社長「極端に幸福な者と極端に不幸な者が長い時間過ごすとね、不幸な者は自分と相手の差を大きく感じてしまうんじゃないかな、と。それ故に彼女は無条件に幸せを手に入れる君を憎み、妬み、不幸が降りかかり続ける自分と比較して…この世を去った。つまりね、状況が極端に悪すぎたんだ、僕はそう思う。」
それからしばらく飲みながら話を続けたが、社長は最後まで僕を否定しなかった。
僕はこの話を聞いてしまった時点で終わりだろう。
自分が大好きで、幸せが大好きで、今が大好きな僕は無意識に社長の意見を受け入れるだろう。
例えどんなに自分で「そんなの間違えってる!千川さんのために罪悪感と共に生きるぞ!」と誓ったとしても、社長の言葉が胸に残り続け、心の隅では「自分がこんなに悩む必要もない、悪いのは状況だったんだ」という感情がシミのように広がり始め、やがてそんな薄っぺらい誓いは剥がれ落ちていく。
僕はそんな人間だから。
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