過去ログ - 唯「われなべ!」梓「とじぶた!」
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2:名無しNIPPER[sage]
2015/11/10(火) 20:58:13.04 ID:FYL+SnMAo
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 20:58:47.65 ID:bw1SoqCW0
いつもならもうちょっと、大盛りチャーシュー麺なんて頼んだら女子としてどうなんだ、とか、
人に見られてどう思われるっていうか、他人が持つ自分のイメージっていうか、
そういうの意識してるけど、今日はもういいや。
“ご自由に”と書かれた容器の蓋を外し、ばんばんキムチをラーメンに入れる手は止まらない。
続いてニラも。
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 20:59:32.45 ID:bw1SoqCW0
満席になってもたぶん10人も入らないんじゃないだろうか、という狭い店内。
天井近くに設置された手作りの台の上にブラウン管のTVが置かれていて、
最近売り出し中と評判の若手芸人が合コンの失敗談を楽しそうに語っていた。

オレンジ色の薄明るい照明の下にはわたし達二人だけで、
以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:00:40.61 ID:bw1SoqCW0
あちゃ〜…と情けない声をあげた唯先輩は、眉を八の字にしながら不恰好に別れた箸を代わる代わる見つめる。

「…律先輩も下手なんですよ、割り箸割るの」

唯先輩は一瞬真顔に戻り、それからすぐに表情を緩め「そうだね」と笑って言った。
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:02:06.31 ID:bw1SoqCW0
「あずにゃん、はじめてこのお店に来たのっていつ?」

「そうですね…今年の1月くらいだったでしょうか」

唯先輩は片手を上げ、笑顔で駆け寄ってきた女性の店員さんに生中のお代わりを頼んだ。
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:02:55.24 ID:bw1SoqCW0
「勝ちは勝ちだよ、あずにゃん」

酢醤油の入った小皿に餃子を浸し、唯先輩がもぐもぐと咀嚼しながら喋る。
ギュッと手を握るとニンニクが小さく音を立てて潰れていった。

以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:03:49.03 ID:bw1SoqCW0
「じゃあ…回数はどうですか」

「回数?」

わたしは新しい割り箸をパキッと割り(またきれいに割れた)、
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:04:26.97 ID:bw1SoqCW0
「あずにゃんや」

「はい」

「いま思ったんだけど」
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:05:29.38 ID:bw1SoqCW0


“生協でハーゲンダッツが安売りしてたんでつい買っちゃったんです。ひとりじゃ食べきれないんで一つどうですか?”

夜23時半。
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:06:02.57 ID:bw1SoqCW0
わたしは意味がわからず、合図を無視して唯先輩に近づき、気がついた。

部屋の扉がうっすら開いている。

自然、視線は隙間に吸い寄せられていく。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/10(火) 21:06:54.70 ID:bw1SoqCW0
夜の女子寮を飛び出し目的もなくただ全力で走り続けて…いつしか鴨川の手前まで来たころ、わたしはビニール袋の中に手を突っ込み、ハーゲンダッツを二つ掴むと、大きく振りかぶって腕を振り、川の中に放り投げた。

真っ暗闇に放物線を描き、ハーゲンダッツは飛んでった。

『なかなかいいフォームだね』
以下略



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