過去ログ - 結衣「いやな夢」
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41:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:10:39.38 ID:BRoeWTnho
結衣(京子を信じる……京子を待つ……)


京子を強く想いつづける……それが私にできる最善であった。


京子のいない世界で……京子のことを考える人がいなくなったら、今度こそ本当に京子は消えてしまう。


私が京子を想いつづける。それこそが京子の存在を繋ぎとめる鍵に違いなかった。


京子が帰ってきたときのために迎えてあげる準備をする。京子が向こうから来てくれるのを、信じて待っていてあげる。“私のために京子を探す”のではない、京子がいない世界だからこそ、“京子のために待っていてあげる”のが大事だった。


信じていれば……京子はきっと、来てくれる。


たとえ言葉にしなくても、たとえ目の前にいなくても……二人の想いが一緒なら、二人は確かに繋がっていられるのだから。


結衣(よし……っ!!)


毛布を跳ね除け、まずは部屋を片付け始めた。京子が散らかしたものもきちんと片づける。京子が出したごみも片付ける。京子の食べ残したものも……残ってるぶんを自分がもらって、片付けて綺麗にした。


外を見渡すと徐々に暗くなる頃合いだった。きっと今日も少々寝苦しい熱帯夜になることだろう。


結衣「そうだ、お風呂……」


まだ少しだけ不気味さを思い出せる浴室に行き、怖くないように電気を全部つけて、風呂を入れる準備をした。


京子が帰ってきたら、京子を先に入らせてあげよう。もし京子が遠慮して私に一番風呂を譲ってきたなら……その時は、京子も一緒に入らせる。


京子と二人で風呂に入ることを想像して……以前京子と一緒にドラッグストアに行ったとき、京子が買った泡風呂の素が戸棚に入っているのを思い出した。


あの時の京子は面白そうだからといって買ったようだけど……一人で泡風呂に入っても仕方ないし、これは二人一緒の時に使うのがきっと一番楽しいのだろう。シャンプーの容器の隣に泡風呂の素を置き、京子が来た時のために準備しておいてあげた。



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