187:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:51:45.26 ID:KuRGWnJ0o
「もうやだ」と高森が言い出したのは水曜の朝のこと。
そのとき、高森とゴローが俺のクラスに遊びにきていた。
「はっきり迷惑ですって言えばいいんじゃないの?」
188:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:52:26.92 ID:KuRGWnJ0o
「ほんとにあの先輩が入部したらどうする?」
「泣く」
189:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:53:13.27 ID:KuRGWnJ0o
こういう高森の思いつきに付き合わされて、ボーリングだのなんだのに行くことは、今までも何度かあった。
もうすぐ中間で、しかも部誌の原稿作業もある。
が、まあ、そんなことを言っていたら永遠に何もできやしない。
190:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:53:52.60 ID:KuRGWnJ0o
◇
その日の昼休み、俺は本校舎ではなく東校舎の屋上に向かった。
191:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:54:20.30 ID:KuRGWnJ0o
「今日はクリームパンですか」
「チョコデニッシュもある」
192:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:54:46.31 ID:KuRGWnJ0o
「みんなして、そういう話をするんだな」
「思春期だしね」
193:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:55:12.46 ID:KuRGWnJ0o
「そういうの、考えたことなかったんだ。いろんなこと、あって」
佐伯は、いつも、遠くを見ているような顔をしている。
彼女は俺を誰かに似ていると言っていたけど、俺に言わせれば、彼女のそういうところの方こそ、誰かに似ている。
194:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:55:43.23 ID:KuRGWnJ0o
俺はポケットから携帯を取り出して、佐伯の参加を高森に伝えた。
ポケットにしまいなおすと、携帯がすぐにブルっと震える。
やけに早いな、と思って取り出して画面を見ると、メッセージの主は高森ではなかった。
195:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:56:09.86 ID:KuRGWnJ0o
「好きとか嫌いとか、よくわかんないんだよな」
「そうなの?」
196:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:56:36.76 ID:KuRGWnJ0o
◇
放課後になって文芸部室にいくと、既に部員たちが全員そろっていた。
197:名無しNIPPER[saga]
2015/11/26(木) 23:57:03.38 ID:KuRGWnJ0o
「ちょっとお願いしたいことがあるんだ」
「なに?」
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