36:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:34:46.62 ID:0oXNO4iLo
◇
階段を駆け下りて、一階の渡り廊下から土足で校舎裏に回る。
一応土のないところを選んで歩いたが、汚れてしまったらあとで洗うなり拭くなりしよう。
くしくも、園芸部の畑の近く。
さっきの青春下級生たちは、もういなくなってしまったらしい。
そりゃそうか。あの出来事から三十分は経っているのだ。
そうだよな、今時間だと、もう誰もいないはずだ。
ほっとして溜め息をつきかけたところで、視界に人影を見つけた。
しかも、何かの紙のようなものをじっと見つめている。
制服のままってことは、園芸部の連中ではあるまい。
あんまりな不運だ。
こんなことってあるだろうか。なんだってこのタイミングで、こんな場所に誰かいたりするんだ。
俺はどうにかごまかす手段を考えたが、結局正直に声をかけるしか打つ手はなさそうだった。
「あの、ちょっといい?」
仕方なく、俺はその見知らぬ女子生徒に声をかけた。
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