54:名無しNIPPER[saga]
2015/11/15(日) 19:07:55.36 ID:ZQjZY+y8o
◇
そして、そんな取り戻すことのできない貴重な高二の初夏の土曜に、
俺は友人の家で怠惰にゲームにふけっていた。
『じゃあ、セント・マキエルの街でシーカーたちを壊滅させたのは……』
『あなたの仕業だったのね! グレイル!』
「なー。タクミくんさあ」
ゴローの部屋のゴローのベッドで横になったまま、ゴローは、俺にそう声を掛けてきた。
「あい?」
俺はボタンを押した。
『……話す義務はない』
『どうしてだ、グレイル! どうしてそんなことを!?』
「ゲームすんのは別にいいんだけどさあ」
「おう」
『……ふん』
『グレイル!』
『勘違いしないでほしいものだな。最初からおまえたちの仲間になった覚えなどない。私は常に、私の目的の為に行動している』
「……人んちで、がっつりRPGすんなよ」
『グレイル、てめえ……!』
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