過去ログ - 屋上に昇って
1- 20
979:名無しNIPPER[saga]
2016/04/02(土) 00:52:48.70 ID:PCQym4Teo



 屋上についてすぐ、嵯峨野先輩はフェンスに近付いた。 

 制服姿の彼の後ろ姿は、見下ろす街をその向こうにとらえている。
 フェンス越しの街並みは、ここからだと模型のように小さい。それくらいに遠い。

「孝之と、何か話した?」

「……孝之?」

「嘉山孝之」

 ……話した、と俺は思う。
 でもあれは、俺じゃなくてスクイだ。
  
 そのスクイと嘉山の会話を、俺は覚えている。

「ああ、はい。……気になるなら、先輩に訊けって」

「急に敬語なんだね」

 嵯峨野先輩は、振り返ってそう笑った。
 スクイは、敬語を使わなかったのかもしれない。
 はたから見たら、たしかに不思議なんだろう。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/782.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice