過去ログ - セイバー「士郎、愛しています」
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1:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 02:05:56.37 ID:hffjjocfo
セイバールートの改変です
比較的短編ですがちょこちょこ投稿していくので良かったら読んでください

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2:名無しNIPPER[sage]
2015/11/21(土) 06:50:13.03 ID:S5JowmEOo
俺のセイバースレキターーー!!


3:名無しNIPPER[sage]
2015/11/21(土) 06:51:29.35 ID:iYLehal+O
なんで建てるだけで終わらせんの?


4:名無しNIPPER[sage]
2015/11/21(土) 09:18:24.37 ID:wJB22JbDO
炙り出しかな?
ミカンの汁で書いてあるとか


5:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:13:41.90 ID:hffjjocfo

とても踏ん切りをつけることができなかった。
幾度と決意したはずであるが次の瞬間にはその決意が虚しく崩壊することの繰り返しだ。
そして今、運命の時がそこまできているというにも関わらず青年は地に足の着かないままであった。

以下略



6:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:15:09.28 ID:hffjjocfo

時が止まったと錯覚してしまうほどの静寂、風の音すら周囲の環境音すら聞こえてこない、ただあるのは暗闇の音。
士郎の心理状態は当然まともではなく、動揺及び安堵が高速に入り混じるある種の狂気に達していた。
あの日、目を見つめ合ってしっかりと決断したセイバーとの約束をその成立条件がそろった時点でひっくり返す暴挙。
言えたという安堵は消えうせ、今のセイバーの心理状態を考えた瞬間とてつもなく怖く、ただグッと俯くことしかできなかった。
以下略



7:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:16:19.11 ID:hffjjocfo

裏切る――――。
こんなワードを使われてしまった士郎の精神は積み木のごとく不安定となり、動揺を隠すことが困難となった。
一見冷静なセイバーであると認識した瞬間に奇襲をかけられたかの如く、厳しい言葉を投げかけられたのだ。
この刃のように鋭利な問いかけはセイバー自身の心に幾らかの揺らぎがあったことの証明でもあった。
以下略



8:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:17:39.75 ID:hffjjocfo

ぶつけ終えた時、士郎はとても自らを情けなく思い唇を噛み締めたがそれでも構わないと思いまっすぐな瞳を見つめ返した。
セイバーのまっすぐな瞳がみるみると曇ってゆく、その曇り方はまるで見たくないものを見るような、失望の意にあふれているようであった。

「貴方は私の事を理解していなかったのですね……」
以下略



9:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:18:57.91 ID:hffjjocfo

ぐうの音もでなかった。
その通り、士郎は自らが救われないが為にセイバーの保身を口実に約束を違えたのだった。
セイバーを失いたくない。セイバーともっと一緒にいたい。自らが傷つくことを避けているだけだ。
すべてをセイバーに見透かされてしまった士郎はなにも言い起こす事ができなくなってしまった。
以下略



10:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:22:54.35 ID:hffjjocfo

「そうだ!悲劇は起こったがお前に悪意はなかったんだ!ならば生き続けてその者を想うことがお前の責務じゃないのか!?」

「確かに王の選定は必要かもしれないが、お前の死と引き換えにやることではない!セイバー、お前は死んではだめなんだ!」

以下略



11:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:24:36.53 ID:hffjjocfo
セイバーの視線は聖杯へ、この時には士郎のことなど眼中になく声が届いていたかも疑わしい。
士郎はセイバーを力ずくで阻止しようと試みて全速力で近づくがセイバーはその何倍の速さで聖杯へと向かった。
間に合わない――。セイバーは聖杯へ構えた剣を今にも振り下ろそうとしている。

「セイバー!!!」
以下略



12:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:31:36.43 ID:hffjjocfo

無意識であった。
セイバーはパントマイムのようにぴたりと体を硬直させており、その瞳は大きく見開かれていた。
一方で士郎はマラソンを完走したかのように大きく息を切らし、またその瞳も大きく見開かれている。
二人を支配する感情の渦は”衝撃”。にわかに信じがたい現状にただただ思考の整理を繰り返すばかり。
以下略



13:名無しNIPPER
2015/11/21(土) 13:33:37.45 ID:hffjjocfo
基本的に不定期です
大体1回の投稿につき10レス以内でおさめます


14:名無しNIPPER[sage]
2015/11/21(土) 15:46:11.02 ID:qYNLyZloO
今日は終わりかな?
乙です


15:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:35:52.11 ID:AtCljEU/o

士郎の思いつきによる行動はあまりにも慎重さの欠如したものであった。
握り締める拳が音をたててギュッと悲鳴をあげ、皮膚を切り裂き血がにじみ出るような錯覚を覚えた。
正義の味方のとる行動がこれか。正義なる心の士郎がもはや悪と化した士郎に問いかける。
この行動には信念となる要因が存在するが、束縛などあまりに卑劣だ。
以下略



16:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:36:26.42 ID:AtCljEU/o

けれど、聖杯を破壊するつもりなど毛頭なかった。
こんなにも申し訳ないと思っているのであるが、相手に慰謝の意を込めて聖杯を破壊させるつもりはないのだから理に反するも甚だしい。
やっとのことで士郎はせめてもの罪滅ぼしの代わりに令呪発動の意図を説明する勇気を得た。

以下略



17:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:36:56.00 ID:AtCljEU/o

「俺は……セイバーが死にに行くことを黙って見届けれらるほど、強い人間じゃないんだ……」

「セイバーは強いな……尊敬するよ……今から死ぬというのに平常を保てるんだ……」

以下略



18:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:37:39.48 ID:AtCljEU/o

目標を聖杯から外したセイバーの身動きに自由が与えられ、士郎へと真っ直ぐ体勢を整えた。
そして演舞のごとき動作で剣を振るい矛先を対象へ向け言い放つ。

「ならば私は、貴方を斬る」
以下略



19:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:40:05.68 ID:AtCljEU/o

覇気を放ち剣を振りかざす姿を見て死を予感したが不思議なことに今回はスローモーションの現象は訪れることはなかった。
口元にうっすら笑みを浮かべ静かに目蓋を閉じてまるで抱き合うカップル寸前の雰囲気を醸し出す士郎はセイバーの事をもっとも想っているに違いない。
セイバーのためなら死も厭わないあまりにも誠実な姿勢は正義の味方の器に相応しかった。

以下略



20:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:40:44.55 ID:AtCljEU/o

出血により朦朧とする意識の中であるが、あまりにも可笑しかったので笑ってしまった。

「へ……じゃ……なんで止めなかったんだよ」

以下略



21:名無しNIPPER
2015/11/22(日) 02:41:14.27 ID:AtCljEU/o

呼吸に障害がきたし、言葉を最後まで言い伝えることができないまま士郎は気を失いかけてしまう。

「士郎!し、士郎!」

以下略



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