過去ログ - 志希「ねぇ、助手くーん」晶葉「Pは私の助手なんだぞ!?」
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◆Freege5emM
[saga]
2015/11/24(火) 01:46:38.51 ID:WpluowQpo
●
その光景はとても奇妙だった。
プロデューサーの眠る処置室の床で、晶葉は志希を突き倒し、馬乗りになって掴みかかっていた。
にもかかわらず、志希は涼しい顔をしていて、むしろ晶葉の方が息を荒げていた。
「――志希っ、おい、志希っ!」
「……自分の名前ぐらい、教えてもらわなくても知ってるよ」
「茶化すんじゃない、お前――助手に、何をした?」
天才ロボ少女の顔は、怒りでどこかへ弾け飛んでいた。
もし今プロデューサーが意識を取り戻しても、
起き抜けにこの二人の様子を見たら、またすぐ卒倒してしまうかもしれない。
「晶葉ちゃんが心配するコトなんかないよー。あたしだって、助手くんとアイドルやるの楽しいし。
まだまだプロデューサーとしてキリキリ働いてもらわないと、って思ってるから」
「私がっ……私が言ってるのは、そういう問題じゃ……っ」
「あたしのクスリなんかより、スタドリで慢性的過労を誤魔化してるほうがよっぽどヤバイよ。
助手くんに強制的に休みを取らせる、という意味では、コレちょうどいいでしょ。
休んで不都合があっても、あたしのせいになるし」
激高する晶葉を、志希は面白そうに見上げていた。
「それより……ねぇ晶葉ちゃん。あたしのクスリ、どんなの想像したの? 惚れ薬かな?
助手くんが、あたしに取られちゃって、手の届かないところに連れて行かれちゃうんじゃないかって、思った?」
晶葉は言葉がなかった。
ただ、志希の襟首を掴み続けるのが精一杯だった。
「父親が――とか、もっともらしい御託並べてたけど、もっと助手くんに構ってもらいたいでしょ」
志希の弁舌が、興奮で真っ白になった晶葉の心を叩く。
「助手くんを独り占めしたいでしょ。あたしに取られたくないんでしょ」
晶葉は俯こうとしたが、馬乗りになって志希を見下ろしていたため、これ以上首を下げることはできなかった。
「キスとか……したいよね。シテみる? 今なら、バレないよ……♪」
「認めちゃおうよ、恋しちゃってるって」
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