過去ログ - 唯「わたしがオバさんになっても」
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47:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:20:57.89 ID:jnRZeB6L0
明日は神戸だよ。三宮だよ。中華街だよ。メリケン波止場だよ。クルーズだよ。
そして100万ドルの夜景を堪能しつつ、ホテルでディナーだよ。シャンパンあけちゃうよ〜。
しかもお泊まりだよ。
48:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:25:32.18 ID:jnRZeB6L0
ドアの前で立ち止まる。
あれ…鍵がなかなか見つからない…どこ入れたっけ……あ、あった。よし鍵穴に通して、っと。
鍵を持つ手が震える。
49:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:29:08.67 ID:jnRZeB6L0
「おかえり」
50:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:29:52.36 ID:jnRZeB6L0
2ヶ月ぶりだからなのかなんなのか、りっちゃんは珍しく自分からなにも話そうとしない。
わたしもなぜだか何をしゃべっていいものかわからないし、もちろん明日のことは言うつもりもなかった。
51:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:31:21.45 ID:jnRZeB6L0
「これ、お土産」
静寂を破ったのはりっちゃんだった。
52:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:33:42.41 ID:jnRZeB6L0
なんとか龍とかいう覚えらんないややこしい名前のお茶は、はっきり言っておいしくはなかった。
高校時代、毎日お茶を飲んでいたせいで、わたし達はかなりお茶にはウルサイ。
53:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:35:09.81 ID:jnRZeB6L0
一瞬、息が止まった。
54:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:35:47.39 ID:jnRZeB6L0
★★
ひらひらと宙を舞う雪が、手のひらに触れた。
「閉めろよ、窓。寒いよ」
55:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:36:50.55 ID:jnRZeB6L0
降る雪を見ているうちに、高校時代作った冬の歌を思い出して、ついボケっとしてしまった。
ガラガラと窓を閉めてから、改めて部屋の中を眺める。
8畳のスペースに二つの並んだ布団と、ブラウン管のTV。ブラウン管…ブラウン管…?! ひさしぶりに見た。
56:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:37:58.33 ID:jnRZeB6L0
「値段の割には悪くない部屋だな」
りっちゃんもやっぱそう思うよね。
「うん。温泉も気持ちよかったしね」
57:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/26(木) 22:38:49.91 ID:jnRZeB6L0
窓の外の暗闇には白い雪がひらひらと舞い続けている。
それを肴にしようと、駅前で買った地酒の一升瓶を開けた。
茶櫃の中から湯呑み茶碗を二つ取り出し、均等に注ぎ分ける。とぶとぷ。
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