過去ログ - 八幡「犯人を特定する?」
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19:名無しNIPPER[saga]
2015/12/10(木) 01:25:20.54 ID:6wSbO7neo
「私が気にしていているのはね、比企谷くん…」

「……なんだよ」

「あなたがどの段階で犯人の存在に気付いていたのか。ということなのよ」

「………!?」

「あなたは恐らく初めから気付いていたのでしょう?『犯人は被害者の女子生徒』だと」

「そんなことは……」

「そんなことはあるわ。何故なら容疑者を数を絞った時、あなたは由比ヶ浜さんのグループと川崎さんを抜いて、『30人』と言った。これはつまり被害者の女子生徒が既に含まれていることになるわ」

「………」

「そしてあなたの言った通り一つ目のイジメが起きた後、必ず、二つの目にプライベートスペースでの被害が起こる。それは被害者の生徒がイジメを受けた後、自ら自作自演の事件を犯していた……あなたはその事実に初めから気付いていた」

あの日、平塚先生をロッカーに隠れさせて俺は教室を後にした。
翌日先生から聞いた話では、放課後の教室には、被害者の女子生徒が現れたという。

ここで事件の概要を整理する。
『校庭で泥をかけられた』、『トイレで水を浴びせられた』、『着替え中の写真が送られた』。
以上が本当に被害者が受けたイジメだ。

そしてその被害を受けた同日に起きる二つ目の事件。
『更衣室の制服が捨てられた』、『机の中の教科書が破られていた』、『下駄箱に鳩の死骸が入っていた』。
これらは全て被害者本人が行った自作自演である。
なぜなら周囲に怪しまれず、プライベートスペースを荒らすことなど、本人以外はそもそも不可能だからだ。

被害者の女子生徒が何故そんなことをしたかは今となっては真意はわからない。
助けを求めるサインなのか、もしくはイジメを行っていた相手により強い罰則を与えようとした復讐か。
わからない。
しかし何れにせよ、彼女が犯した行為は度が過ぎていた。

だからこそ俺は、平塚先生のやり方で、被害者の女子生徒もイジメを行った生徒も正しく導いて欲しかった。

「50%ね………」

ここで雪ノ下は顎に手を当て、ぽつり、と呟いた。

「つまりそういう意味合いだったのね。二つの内一つの犯人が教室に現れる。故に50%」

「そんな深い意味合いはねーよ。あの時思い付いた数字を言っただけだ」

「あらそう……まあいいわ。けれど比企谷くん、一つ約束してくれるかしら」

「なんだよ」

「これからは気が付いた事があればその場で言ってね。これは奉仕部の部員としての約束よ」

「わかってるよ……今回は自分で確かめたいことが色々あっただけだ」


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