467: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/17(日) 23:05:52.42 ID:9cSMv6Rc0
「オレ達、いやオレだけでもいい!」
「始末書を書けってなら、後で何枚でも書いてやる」
「だから……頼む! 行かせてくれ」
仲間を失うかもしれない恐怖か、それとも自分への不甲斐なさか、次第に抗議と言うよりは懇願になっていく
もう1人の彼女も思うところがあるのだろうか、ひどく悲しい顔をしてその様子を見つめていた
だが、指揮官と呼ばれる人間は時として冷酷な判断を下さなければならない時もあるのも事実だ
本条大尉にとって今がその時なのだろう、『ダメだ』の一言で彼女の意見を取り下げた
「もういい! オレは勝手に行く」
「アンタの許可なんか知ったことか!」
「無許可の出撃は認められない」
「強行した場合は軍法会議にかけるぞ」
業を煮やした彼女が遂に強行手段へと乗り出す
しかし、それでも本条大尉は怯まない
軍紀に反する行為であることを告げて、軍法会議という単語まで繰り出した
「どうしてだ! どうしてそんなことが言える」
「アンタはアイツとは旧い仲なんだろ!」
「助けたいとは思わねぇのかよ!?」
いくら抗議しても強固な本条の態度に嫌気がさしたのだろう、ついに捨て台詞とも取れる言葉を吐く
その罵倒とも言える言葉からは、彼女の抱える焦りや不安、憤りが読み取れる
だが、今回ばかりは相手が悪い
このカタブツ大尉のことだ、そんな言葉など耳を貸さずに冷静に突っぱねるだろうと思った
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