480: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/04/25(月) 23:27:25.34 ID:FN+t7kdx0
「頭に血が上りやすいきらいがあるが、あれで場数を踏んでいる」
「仮に動きがあったとしても無線で十分に対処可能だ」
無意識に表情へ出してしまったのだろうか、こちらを制する口調で釘を刺される
反論してやりたい気持ちもあったが、水掛け論になりかねないので口をつぐむ
大尉としては今の自分にできることは他に無いと判断したのだろう、司令部で会った時の張りつめたような緊張感は無くなっていた
「しかし……何故、こんな場所に?」
今度は純粋に気になったことをぶつけてみた
防衛隊で保護している艦娘の様子を見に来たとしても、こんな基地の外れまで来る必要はないはずだ
仮に来る用事があったとしても、その理由が知りたかった
大尉もこの質問をされることは予想がついていたのだろう、苦い顔をして海の方へ目をやった
つられて同じ方向へ顔を向けると、横から大尉の声が耳に入ってきた
「さぁな……自分でも良く分からん」
「考え事をしていたら足が勝手に動いて」
「気が付けば、貴様の前に居たということだ」
そこまで話して、大尉は岸壁の方へと歩き出す
岸壁まであと一歩というところで立ち止まり、黒く塗りつぶされた水平線を見据えた
後ろ手に組んで海を見つめる背中を前に、数秒の沈黙が流れる
666Res/619.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。