495: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/05/02(月) 00:23:38.12 ID:w0GFhXIn0
「俺達の敵……深海棲艦だ」
その言葉は自然と口から出ていた
自分でも驚くほど静かで、落ち着いた口調であった
その単語に、電話口の大久保は沈黙に陥り、近くにいた仙田もこちらの方を振り向く
空いている左手で双眼鏡から目を離した仙田を制しながら、大久保との通信を続ける
「敵の進路と速度は?」
『北西方向に約40ノット』
『ほぼ真っ直ぐに救出目標まで向かっています』
彼女の合図と敵の進路から、敵が彼女を探していることは容易に想像が付く
先ほどの彼女が放った光で居場所が割れてしまったのだろうか、敵は脇目も振らずに彼女の元まで向かっている
それだけならば敵が辿り着くよりも先に彼女を助け出してしてしまえば良いが、
「接敵までの時間は?」
『およそ25分』
『本艦は12分で到着しますが、救出作業を考えると……』
「接敵は……不可避か」
現実は厳しいものであった
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