596: ◆pOKsi7gf8c[saga]
2016/08/27(土) 20:58:39.55 ID:lyQ0MxM40
(後は、敵の弾が命中しないことを祈るだけか)
そう独りごちして、自分の持ち場へと戻ろうとしたとき、
「少尉、試算が出ました!」
大久保の声が艦橋に響く
「この風よって艦の速度が上昇」
「あと1分で、敵から4キロメートル地点へ到達します!」
その報告は野田の想定通りの結果を伝えていた
風の力によって敵に肉薄するまでの時間……
つまり、敵の的になる時間が減らされたことを証明していた
(よし……これなら行ける!)
そう確信して、砲塔の日下部へ指示を送るべく小林に指示を出そうとした瞬間、
「来ます!」
大久保の叫びと共に強烈な炸裂音と揺れが体を襲う
この衝撃は何処かに被弾したのだろう、ここ数時間で何度も受けているが未だに慣れない
崩れた体制を戻して辺りの状況を確認する
艦橋は相変わらずガラス片が散らばっているが致命傷は免れている
だが、正面の窓に目をやると、甲板から黒煙が上がっているのが目に入った
その光景に背筋に冷たいものが走る
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