過去ログ - 少年「アメジストの世界、鯨と踊る」
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30:名無しNIPPER[saga]
2016/02/06(土) 23:35:09.89 ID:3/c7AnEm0
少年「はっ、はっ……」

少年(きっと、あの子はあの場所に居る)タタッ

少年(そうか、あの場所に居たのは……海を一望できるからか)

少年(……そうだよな。自分の夢が壊されるのは、嫌だよね)

少年(……居た!)

姪「……何」

少年「聞いたよ、君の事を、少しだけ」ゼェゼェ

姪「……大人はいつもそう。自分達に無い物は、全て否定する」

姪「そうして面倒な事は誰かに押し付ける。だから嫌い」

少年「……君も、少女を見たんだね」

姪「少女?」

少年「あの白い鯨の名前だよ」

姪「……聞いたんだ。それで? そんなの信じると思うの?」

少年「僕も昔、ここで少女を見たんだ」

姪「……」

少年「……ドキドキした。あんなに大きくて白い……海の神様が現れるなんてね」

姪(……そう言えば、あのおせっかいが言ってた。少年は鯨を見たって)

少年「僕は夏休みの間、ずっとここで鯨を探してたんだ」

少年「そうして、ついに出会った……いや、本当は毎日会ってたんだ」

姪「?」

少年「……何でも無いよ、でも、少女には不思議な力があるんだ。人に変化したり、夢に入ったり……」

少年「君も神様なの? 鳥と話す力? どうやって身に付いたの? 生まれつき?」

姪「……」


姪「あなたに話す事は無い」


姪「どうしても信じてほしかったら、その鯨と会わせて」

少年(少女に言って明日に……いや、それだと今日このままこの子は家に帰らないだろう。家で保護も出来るけど……駄目だ!)

少年「……少し、時間くれる?」

少年(今納得させないと、この子の心は一人ぼっちのままだ!! 今やるんだ!)

少年(少女は確か、僕が此処に来た時に姿を現した。つまり、何かしらの方法で僕を感知出来る)

少年(不思議な石は、少女の力を吸っている……心の声が届くよう、願うしかない)

少年(……少女、ごめん! 姿を現してほしい!!)グッ

少年「……」



姪「……まだ?」

少年「……」

少年「……」

姪「……もういいよ」

少年(駄目か……)


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