過去ログ - 鳰/乙哉「大切な――を奪うには?」
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1: ◆UwPavr4O3k[saga]
2015/12/22(火) 04:19:56.84 ID:RlhB9fCY0



※鳰(少し乙)春です。R-18要素多分にアリ。

・時間軸は『春紀が予告上を出さなかったら』というパラレルの9話前後です。乙哉は例の如く脱走してきます
・リメイク



<金星寮2号室>


 春紀「……あと1週間、か。」


伊介様とあたしが決めていた、晴ちゃんへ予告票を"順番に"送りつける予定日。その日は、刻一刻と迫っていた。

本来なら、あたしは学園祭の時に予告上を送りつけて暗殺するつもりだったのを、焦り過ぎてはいけないと伊介様に引き留められていた。

正直な所少しでも早く冬香達の元へと資金面で援助したいという想いが今でも燻っているが、それでも止めたのは正解だった。

何故なら、あの晴ちゃんの守護者である兎角サンの戦闘力はあたしが予想していたよりも遥かに高かったからだ。

もしあのまま暗殺に向かっていたら。……恐らく、叶わなかっただろう。でも、今は違う。


 伊介「は〜るき❤ なに辛気臭い顔して突っ立ってんのよ、邪魔❤ 」

 春紀「お、ごめん伊介様。いや、そろそろだなって思ってさ。」

 伊介「な〜んだ、そんな事。大丈夫よ、今のアンタなら必ずアイツを仕留められるから❤」

 春紀「……ホントに感謝してるよ。対策から有効な戦術、紛れもなくプロの戦い方を教えてくれて。」

 伊介「当たり前でしょ?❤ 場数が違うのよ、場数が❤」


クスクス、と笑う何時もと変わらない彼女の様子に妙な安心感を覚えたあたしも思わずつられて笑ってしまった。
此処まで来たのだから、順番をわざわざ譲ってくれた伊介様の為にも必ず成功させてみせる。

不意に、伊介様があたしの手を引き、よろめくようにして前のめりになると、すぐ目の前には長い睫毛と鋭い瞳があり、ふわりと香った彼女の香水の匂いに思わずドキリとしてしまう。やっぱり、良い匂いだ。


 伊介「伊助はあんたに同情したわけじゃないよ?……ただ、恋人に優しくするのは当然でしょ❤」

 春紀「んっ……」 


其処からはなされるがままで、唇を重ねたかと思えば強引に割って入ってくる伊介様の柔らかい舌の感覚を感じ、あたしも必死で絡ませる長く深い口付けをした。
……ヤバい、伊介様の匂いがどんどん入ってくるだけで、クラクラしそうになる。

どれくらい経ったか、息苦しさを感じた辺りでゆっくりと伊介様があたしの腕を離すと、まるであたしの唾液を味わうように、艶めかしい唇に舌を這わせる様子に、


 伊介「続きはお風呂に入ってから、ね?」

 春紀「……うん。」


柄にもなく、頬を染めて照れてしまった。



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