過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/01/01(金) 17:22:47.05 ID:rO7pPSeE0
(……安静に?)
少年の言葉に疑問に近い違和感を抱いた。
変な言葉だと思う。敵の癖に、こちらのことを気遣うなんて。
この状況は、じっとしてろとか、余計なことをするな、という言葉が順当な気がするが。
混乱している美琴をよそに、少年は身を乗り出して美琴の顔を上から覗き込んだ。
彼の顔は浅黒く、掘りが深い。おそらく中東あたりの、すくなくとも日本ではあまり見られない顔立ちである。
銃でも突きつけられるのか、と身構えた美琴に、彼は悲しそうな目を向けて。
その整然とした顔が――ふ、と雪が溶けるように、優しく解けた。
「御坂さん、起きたんですね、良かった。――本当に、良かった」
その言葉に、美琴は一瞬、思考が停止した。
少年の顔を緩ませているのは、底知れない安堵と、慈しみの感情。
声音はあまりにも優しくて、息が詰まりそうなほど張りつめていて、それから、少しだけ――震えていた。
泣いてしまうのではないかと、美琴はぎょっとしたが、瞬きの内に彼はその表情を消し去り、今度はどこか怒っているような声で、
「無理をしてはいけません。安静にしていなければ。すぐに医者を呼んできます。
ちゃんと寝ててくださいね」
と美琴に注意をし、背を向けてしまった。
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