過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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25:名無しNIPPER[saga]
2016/01/05(火) 20:18:49.56 ID:XPXq+b3k0

それにしても、と思う。
これらは恐らく一方通行と戦った時の傷跡だとは思うが、しかし。

(ここまで、酷かったっけ……?)

少々過剰に傷を負いすぎている気がする。
そもそも、一方通行との殺し合い――というには、少々一方的ではあったが――では、美琴の記憶の中で、全身に負った火傷や、脇腹に突き刺さった鉄パイプを受けた記憶はない。

あるとしたら、美琴が失った記憶の中でだが――

(まるで死なない程度に痛みつけてるみたい)

それは一方通行の趣味なのだろうか。
嬲り、苦しませ、絶望させる。
あの悪魔ならやりかねないし、その可能性は大いにあるが、それでも疑問は消えない。

一方通行は確かに自分を殺すつもりだった――と、思う。
少なくとも、自分が一対一で対峙していた時には、彼は明確な殺意を向けていた。
だとしたら、どうして。

(本当に、なんで一方通行は私を殺さなかったの……?)

ズキ、と脳に激痛が駆け抜けた。一瞬ではあったが、強烈な一撃。
思い出すのを頑なに拒むように、頭が痛む。こめかみをぎゅっと抑えることで、痛みを和らげようと意味のない抵抗をしてみた。

覚えているのは、一方通行にあっけなく負けて、地面に転がったところまで。
そこからは、記憶のレールを切断したように先に進めない。

一体全体、それから、何があって。
一方通行はなぜ自分を殺さなくて。
あの子たちは、――10032号は、どうなっているのか。

(――調べなくちゃ)



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