過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
1- 20
34:名無しNIPPER[saga]
2016/01/08(金) 21:02:35.31 ID:JH8XbMho0

「いや、それが僕の仕事だからね?
 むしろ彼女を死ぬ前に運んできてくれたことを、感謝しているよ?」

少年は曖昧に笑った。感謝など受け入れられない、とでも言いたいかのようだ。
医師は目を細めて、あの日――御坂美琴が運び込まれてきた日の彼の激情を、思う。


助けてください、と彼は言った。
任せろ、と彼は応えた。


彼の望みである、彼女の命は取り留めた。
確かに彼女の状態は際どかった。
大量出血に全身火傷。その上脇腹に鉄の棒まで刺さってるときた。
それでも御坂美琴は生きていた。生きているなら大丈夫だ。
冥土帰しの異名は伊達ではないのだから。

「一つ、言っておくことがあるね?」

あの少女に何が起こったのか。
一体彼と彼女の間に何があったのか、カエル顔の医者はまだ知らない。
彼の重圧の正体を、まだつかめてはいない。

それでも、彼にとって彼女の存在があまりにも大きすぎることくらいは、わかっている。
だから、信じて、打ち明けた。

「どうやら彼女、何も覚えていないみたいだね?」
「……え?」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
88Res/52.72 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice