過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/12/22(火) 23:00:34.92 ID:pSrHbXqf0

(やめて、お願い、やめて……)

止めなければならない。せめて、彼女だけでも逃がさなければ。
そう思うのに、体は動かない。声すら出すことはかなわない。
なす術もなくボロボロにされて地面に転がった美琴の体は、彼女の意志に一寸の応答ですら拒絶した。

額から流れる血が目に入って、妹の姿がぼんやりとしか映らないけれど。
そんな姉を庇うように、一方通行との間に立ち塞がった彼女の背中も、傷だらけだった。

(私は、なんのために、ここに……)

遠すぎて届かない。
手も、声も、ぬくもりも。
たかが数センチ、けれど、この数センチはこんなにも絶望的に遠かっただろうか。

結局、御坂美琴という少女は、妹達に何も伝えられず。
妹達もまた、美琴の真意には到達できない。



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