過去ログ - エツァリ「どこまでもお供しますよ、御坂さん」
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6:名無しNIPPER[saga]
2015/12/22(火) 23:01:19.98 ID:pSrHbXqf0

そうなるには、あまりにも姉妹には時間はなかった。
情が芽生えるには長すぎて、お互いを理解するのには短すぎた逢瀬は、彼女たちを雁字搦めに溺れさせる。
そして。

「見逃しては頂けないでしょうか、とミサカは命乞いをします」

自分が殺されるのも構わずに、堂々と言い放ったその命乞いを、一方通行は受け入れた。
同情や憐憫からではない。
彼の目は、彼が面白がっているのを如実に表していた。

きっとこれから、美琴が堕ちていくその無様な未来を想像して。
彼は笑ったのだった。

その醜悪な在り方に、嫌悪と、怒りと、寒気を覚える。
けれどそんなことは、今はどうだっていい。この悪魔のことなんかどうだっていい。
ただ重要なのは、目の前の妹を救うこと。
それならば、私を代わりに。せめて、10032号だけでも、救わせて!!!

美琴の内で暴れ狂うその絶叫に気づいたのかどうなのか――
10032号は少しだけ首を傾けて振り返った。



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