過去ログ - 提督「不幸な男女と」
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43: ◆c4DUj3OH/.[sage]
2016/03/26(土) 12:05:37.98 ID:T6FQcsL2O
そう言って比叡が執務室を出て行ってから、しばらく経つ。


提督「10時半か」


それにしても遅い。
柱に掛かった時計を眺めてから、未決裁との札が付いている書類箱へと目を移す。
中身は空。
久しぶりに、この箱の底を見た気がする。
今日は良い気分のまま床に就きたいものだ。
そんなことを思っていると。


比叡「ひえー、お待たせしました!」


幾分慌てた様子で、巨大な鍋を抱えた比叡が入ってきた。


提督「……正直、待ってなかった……」

比叡「? 何か言いましたか?」

提督「いや、何でもない……」

比叡「? そうですか? じゃあ、さっそく準備しちゃいますね!」


そう言って比叡は、食器を並べ始める。


提督「? 意外とこれは」


一体どんなカレーかと思っていたが、ひと抱えはあるであろう巨大鍋から出てきたカレーは、真っ当に見えた。


比叡「自慢のレシピ、比叡カレーです!」


肉が塊のまま入っていること意外は、至って普通のカレーである。
だが、問題は味だ。


提督「……うむ、いただこう」


俺は目を閉じ、天に祈りながらスプーンを一口入れる。


提督「うまい」


正直な感想である。
肉が多くあり、しかもやや筋張っていることを除けば、かなり美味い。
味だけならば及第点、いや、そのかなり上をいく。
とても比叡カレーとは思えない美味さである。


比叡「司令。感想は?」

提督「ああ、美味い。今まで食べたカレーの中でも、かなり美味い方だ」

比叡「よかった。気合い! 入れて! 作ったかいがありました!」

提督「どんなカレーが出てくるかと思ったが、これは本当に美味いよ」


腹が減っていたことも手伝い、夢中で頬張る。


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