過去ログ - 【悪魔のリドル】春紀「あれから」
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16: ◆UwPavr4O3k[saga]
2016/02/04(木) 04:42:06.45 ID:dbDR2CMg0
※春紀視点
春紀「……あ?」
ふと、意識が覚醒した。
暗闇だった視界には、確かに鮮明に景色が映し出され………その景色に、見覚えがあった。
まず、この住宅街にアタシは――――を殺しに来ていた。
クリスマスの直後の話だ、コートにタイツまで着込んでいたアタシの右脚に、裁ちバサミが凄まじい速度で飛来する。
突き刺さり、血が溢れ出す。思わず痛みで膝から崩れてしまう。
何かが、アタシに語り掛ける。だが、そこからはこれまでの記憶になかった。
○○「ねぇ、結局春紀ちゃんは何がしたかったの? アタシ達を殺して。その報酬で家族とやらを守るって言ってたけど」
何者かは、全身が固くなり上手く動かせないアタシの元へと歩み寄り、片手に握りしめたハサミを振り上げる。
○○「罪を抱える?抱えて生きていく?本当にそれで"赦された"つもりなの?……ふざけるな」
振り上げられたハサミを、アタシは自然と凝視する。
○○「お前のせいで何人死んだ。お前の"救ったつもりになっている偽善の心のせいで"、何人が死んだ?」
まるでコマ送りされるかのように、アタシの左目に振り下ろされるハサミを見ていた。
○○「思い出せ!!!」
そして、そのハサミが突き刺さり、明確な激痛が全身を襲った瞬間―――――――――
春紀「っ、んぐッ!!」
ニオ「春紀さん!!」
左目から感じるギリギリと締め付けられるような痛みに、思わずベッドから跳ね上がる様に上半身を起こす。
左目を、着けられた眼帯の上から抑えながら、荒い息を整える。
そして、ゆっくりと視線を横に見やると。
心配そうに眉を歪めるニオの姿に、少しだけ安心した。
春紀「あ、たしは。」
ニオ「丸二日、ずっと眠ってたんです。……………それと、左目の視力は」
戻る事は無い。そういわれると、左目には目玉の感触はあっても実際に瞼を開く動作をしたところで左の視界は完全に真っ黒だ。
だが、そんな事より。
春紀「お前、殴られた肩は!?」
ニオ「打撲と、少し骨にヒビが入った位です。……今回の事は、その、本当に、すいま「はは、あぁ、良かった…」
ニオ「え?」
春紀「……お前に大事が無くて良かった。」
ニオ「……」
春紀「左目は見えなくてもパートは続けられる。胸とか腹とかは、ズタズタに傷痕が残ったけど、前の時の傷と混ざってるから変わらない。ニオが無事でよかった」
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