過去ログ - 【悪魔のリドル】春紀「あれから」
↓ 1- 覧 板 20
21: ◆UwPavr4O3k[saga]
2016/02/04(木) 19:16:01.55 ID:W6bwnUuP0
※番場真昼(?)
真昼「ッ、ハハ、あのクソ野郎が……」
何とか意識を取り戻した後、自分が一時的に拠点としているアパートの一室へと戻った"オレ(わたし)"は、姿見の前に立った。
首元には自分自身の手で絞めた痕がびっしりと残っており、一歩間違えれば首の骨まで持っていかれる寸前だった事を再確認する。
あの忌々しい力は、"走り鳰"ではないあの何者かの状態でも扱う事が出来たらしい。
アレさえなければ大したことは無いただの女、隣の寒河江春紀は度重なる戦いで肉体に限界が来ている事は知っている。
"あんなモノ"はどうという事は無い。
真昼「(……ひ、ひはは。オレは、こんな気持ちで)」
こんな気持ちで、武器を振り回していたのか。
番場真昼でも真夜でもない"何か"は、初めてこの手に実感した血を愛しむ感覚にまた震えている。
何かを傷付ける事で得られる"聖遺物"は、これまでただこの手に受け止めて愛でていただけだった。
でも今は違う。
確かに、自分自身の手でソレをつかみ取れる力を得た今では、聖遺物何てどうでもいい。
その過程が重要だと、寒河江春紀の肉体を蹂躙したあの時に確かにこの手に実感した。
乱雑に並べられた大小様々な工具を手当たり次第に掴み取り、腰のホルダーへと納める。
もう何日もまともに風呂にも入らず食事も取っていない彼女は、ただひたすらに殺すべき者を殺す為に歩き出す。
不思議と、その表情にやつれた様子はなく。
常に張り付けたような笑みが浮かんでいた。
89Res/129.73 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。